2010年10月06日

まえがき


初夏の陽気に誘われて、久しぶりに老舗の大道芸まつりに出掛けた。出演者は多彩、どのステージも黒山の人だかりで誠に喜ばしい。

景気は上向かないけれど、やっぱり皆、楽しみたいのだな。結構根強いファンがいるものだ。その割には仕事の機会は増えないなあ。

やっぱり、クラウンのイメージは、大道芸としか結びつかないのかなあ・・・。

クラウンの仕事に関わってから早15年近くになるが、彼らへの出演依頼は、イベントをはじめとした、大道芸スタイルのショーがもっぱらで、その傾向は近年特に強まってきた。

それも仕方のないこと。当の私自身が、本来の商品提案をおろそかにしてきたからである。

「モノが売れるのではない。モノの回りにある楽しさやサービスが売れるのだ」。

知ったようなふりをして、まさに、クラウンを、モノのように扱ってきたではないか。

イベント全体から見れば、川下の所で、パーツをはめ込んでいたようなもの。新たな需要を喚起してこなかったのである。

国の内外を問わず、すぐれた技芸を持つクラウンは、ほんの一握りであろう。

――曲芸の上手さなら、中国雑技団にはかなわない。
――キャラクターの強さと確かさでは、Mr.ビーンはずば抜けている。
――ラスベガスで観た「シルク・ドゥ・ソレイユ」は、究極のレベルに到達している。

それでも、クラウンに魅せられ、その体現に情熱を絶やさないわずかな仲間がいる。

クラウンであることの意味や、その多面性には、まだ知られていない、自然界とも結びついたような大きくて不思議な魔力が秘められているに違いないのだ。

クラウンを大道芸の1ジャンルに埋もれさせてはならない、というのが、体験に基づいた持論であり、決意であり、本書のテーマである。

クラウンが産み出す付加価値の可能性を、13の切り口でランダムに綴った。

論理の飛躍や、専門性に希薄な部分については、どうか大目に見てもらいたい。

それでもイベントの賑わいや活性化、その他マーケティング全般に資することになれば、この上ない喜びである。

2002年5月
原田浩光
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2010年10月07日

2010年10月13日

01 本物


あらゆる価値観が崩れ、将来には見えざる不安がつきまとう。

新世紀は、混沌の最終局面を引きずったままやってきた。

本物時代の到来と言われて久しい。

「競争から共生へ」「対立から融合へ」「エコノミーからエコロジーへ」

これらのキーワードは、世の中の大きなトレンドであり、価値基準であり、21世紀にふさわしい生き方の処方箋である。

自我に満ちた、剥き出しの「エゴ」の後に来るものは何か。

古今東西の、人類はもとより地球上の動植物にも共通した、遺伝子の中に数十億年にもわたって記憶されている「本音」「良心」のようなものではなかろうか。

時代や民族、地域を超越した意識であるから、そのパワーの強烈さは計り知れない。

クラウンの歴史は、人類の文明と等しく古い。

なぜなら、この長きにわたって受け継がれてきた伝統芸は、私たちすべてに共通する人間性そのものに根ざしているからである。

クラウンは時空を超えた存在。モノよりも心をシンボリックに伝えるキャラクターとして、その時代の精神性をメッセージ発信するのにふさわしい要素を備えている。

【本物の条件】
●付き合うものを害さない
●付き合うものを良くする
●高品質で安全・安心
●単純で万能
●経済的

【クラウン技術 その1】
●存在する
●手を振る
「何もしなくても」伝わるものがある。それはクラウンの普遍性や精神性を最大限に発揮している事例かもしれない。
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2010年10月19日

02 波動と気


波動とは、自然の万物が持つ微弱なエネルギー。気功などで知られる「気」は、さしずめ波動の束であろうか。

人の意識は気であり、気は情報となって伝播する。

米国・フロリダでクラウン修行した際、まず最初に教わったのが「パフォーマンス・エナジー」というものである。演技者として、表現者として、情報(=気)を伝える。小手先でない、宇宙の教えではあるまいか。

笑いの効用には、次のようなものが挙げられる。

・免疫力を高める(ナチュラルキラー細胞)
・ひらめきを与える(アルファ波)
・血行を促進する(腹式呼吸)
・ストレスを解消する
・コミュニケーションを円滑にする

「笑門来福」「一笑一若」。笑顔や感謝の心には、不思議な力が秘められているのだ。

笑いを生業とするクラウンは、人間性そのものが問われる。そのためにも、高い波動を持ち、その「人間力」に磨きをかけてほしいと思う。

【高い波動を持つ】
●タバコは吸わない
●人として、シンプルに「正しく生きる」
●良質の芸術に触れる
●天地自然の気をもらう
●高い波動のものを身につける(水晶・炭・石・植物など)

【クラウン技術 その2】
●握手をする(Hello!)
●感謝をする(Thank you for coming.)
握手やハグ(抱擁)は、気の交流そのものである。たかが挨拶と侮ることなかれ。目に見えないエネルギーが本質を伝えるのだ。
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2010年10月26日

03 女性の時代


音楽やアスリートの世界に象徴されるように、近年の女性の活躍は目覚ましい。

21世紀は女性の時代と言われる。これは女性が強くなった云々よりも、先に述べてきたような時代の趨勢によるところが大きいようだ。

女性の時代とは、直感の時代であり、右脳の時代である。

その女性たちがいち早く変わり始め、輝きを増しているのである。

右脳ブームに関連して、男脳・女脳の考察も随分と話題になった。

いつの世も、男の子は物で遊びたがり、女の子は人と交わるのが好きだ。

男性は何かを制御し、支配し、上に昇り詰めることを好む。女性は道徳や関係性、人間のことに興味を抱く。

男性は物事を損得で考えるが、女性は善悪で考える。

なるほど、女性のクラウンたちが元気でパワフルな理由が分かった気がする。

時代性やクラウンの特性、性差などが相まって、彼女らをより「本能的に」振る舞わせているのだろう。

新世紀のクラウンは女性がリードしそうだ。男性なら「ホスト系」の、気配り上手、世話焼きタイプが有望かもしれない。

【女性の方が・・・】
●本能的、カンが鋭い
●おしゃべり
●素直
●「開けっぱなし」
●そして、積極的に行動し始めた

【クラウン技術 その3】
●友達になる
●もてなしをする
世間話の達人であれ。グリーティングで仲間づくりの起点になろう。人気のあるコンパニオンやツアーコンダクターは皆、友達感覚に長けている。
posted by hiro at 08:45| Comment(0) | クラウン | 更新情報をチェックする